新茶シーズンの本格的な幕開けを告げる恒例の「新茶初取引」が21日、静岡市葵区の静岡茶市場で開かれた。ことしは葉の成長が速かったことから、昨年より2日早い初取引となった。
午前7時のベルとともに取引が開始。約800人の問屋の人たちらが葉を手に取って色や香りを確かめ、そろばんをはじいた。取引が成立するとあちこちから手拍子が響いた。
初取引では同市清水区で生産された新茶が1キロ8万8800円の最高値を付けた。大塚正治さん(56)は「1年間の努力が実ってほっとした。病害虫の被害もなく香りがあるので、ぜひ飲んでほしい」と話した。
静岡茶市場によると、21日に取引された静岡県産茶は1906.3キロ、1キロ当たり平均6496円だった。例年より上場量が少なく、平均価格が上がった。〔共同〕