【上海=土居倫之】中国の江蘇省物価局は23日、独ダイムラーの中国合弁企業に3億5千万元(約68億円)の罰金を科すと発表した。高級車「メルセデス・ベンツ」の販売価格を巡る独占禁止法違反を理由とした処罰で、ベンツの販売店にも786万元の罰金を科す。
江蘇省物価局の発表によると、合弁企業は2013年1月から14年7月まで江蘇省内の販売店に対して、一部車種の消費者向け販売価格の下限を設定、守らない販売店に圧力をかけるなどして消費者の利益を損なっていたという。また補修用の自動車部品についても最低価格を定めていた。
中国の独占禁止法当局は14年9月に自動車や補修部品の価格を不正につり上げていたとして、独フォルクスワーゲン(VW)と米クライスラーに対し、合計で約3億1千万元の罰金を科すと発表。外資系企業からは「外資たたき」との見方が出ている。