秋田県湯沢市相川の伊藤由蔵さん(78)宅で7人が死亡した住宅火災で、出火当時、1階の浴室から火柱が上がっていたことが2日、目撃者の証言で分かった。
浴室のある西側の燃え方が激しく、県警湯沢署は、浴室から出火した可能性があるとみて、消防と合同で実況見分を続けて出火原因を調べた。
7人のうち1人は伊藤さんの長男の妻、杏奈さん(27)と確認された。湯沢署は、残る6人はこの家の3世代家族とみて身元確認を急いでいる。また同日午後の司法解剖で、7人の死因はいずれも焼死の疑いが強いことが分かった。
火災は1日午後9時ごろに発生。木造一部2階建てを全焼、約2時間半後に鎮火した。
消防などによると、遺体は住宅西側で5人が、東側の部屋のベッド上と北側の台所付近で1人ずつが見つかった。西側は1階に浴室、2階に長男夫婦と子ども3人の寝室がある。子どもらは崩れた2階の寝室から落下したとみられる。
近所に住む男性によると午後9時すぎに「ボーン」という大きな音がして外を見ると、西側の浴室で火柱が上がっていたという。
住宅には伊藤さんと、妻のトミさん(80)、長男で会社員の光弘さん(41)夫婦、光弘さんの長女の愛莉ちゃん(6)、次女の結奈ちゃん(5)、三女の楓華ちゃん(3)の計7人が住んでいた。〔共同〕