日米両政府は12日(日本時間)、米空軍が垂直離着陸輸送機CV22オスプレイ10機を横田基地(東京都福生市など)に配備すると発表した。2017年後半に3機を配備し、21年までに7機を追加する。オスプレイは既に米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備しているが、沖縄以外では初となる。
オスプレイはかねて事故率の高さが指摘されている。CV22は空軍特殊部隊用で厳しい状況で使うため、普天間配備の海兵隊仕様のMV22より事故率が高いとされる。
岸田文雄外相は閣議後の記者会見で「日米同盟の抑止力や対処力の向上につながる」と指摘。中谷元・防衛相は「大規模災害が発生した際に迅速に広範囲に災害救援活動ができる」と述べ、米側から夜間訓練や低空飛行訓練をすると説明を受けたことを明らかにした。
米国防総省は「安全面で優れた運用記録を持っている。日本やアジア太平洋地域での危機や不測の事態への即応能力が向上する」と説明した。
外務・防衛両省の担当者は12日午前から東京都と福生市など5市1町を訪問し、配備計画を説明するが、地元自治体が反発する可能性は高い。外相は「周辺自治体には丁寧に説明し、理解を求めるべく努力したい」と語った。