名古屋市科学館(中区)で17日、国際宇宙ステーション(ISS)に2013年8月から1年半滞在した対話ロボット「キロボ」と開発メンバーとのトークイベントが開かれた。親子連れなど約240人が集まり開発の苦労話やメンバーとキロボの会話を楽しんだ。
キロボはロボット開発会社のロボ・ガレージやトヨタ自動車、電通などの共同プロジェクト。2月に宇宙から帰還後、初めて名古屋で公開された。開発者が「今回の成果は」と尋ねると、キロボは「とても一言では言い表せないなあ」と返答。「宇宙飛行士になるにはどうしたらいいか」という質問には「すごく勉強するか、ロボットになるしかないね」と応じて会場の笑いを誘っていた。
打ち上げ当初、通信トラブルで7時間動かなかった話も披露された。トヨタ製品企画本部の片岡史憲主査は、問題が解決したときが「チームが最も一体になった瞬間」と振り返った。ロボ・ガレージの高橋智隆社長は「人とロボットのあり方を示したい」と今後の研究にも意欲を示した。