王子グループの王子木材緑化(東京・中央)は青森県むつ市にバイオマス発電の燃料に使う木質チップの工場を建設する。6月に着工し、11月に操業を始める予定だ。下北地域のスギなどを原料に年間3万トンのチップを生産し、全量を北海道でバイオマス発電を計画している王子グループの企業に供給する。
このほど県、むつ市と立地協定を結んだ。県有地約9千平方メートルを借り受け、延べ床面積200平方メートルの工場を建設する。投資額は約2億円。現地子会社の下北王子林産(むつ市)が地元採用4人を含む5人で工場を運営する。
生産したチップは当面、全量を2016年初めにもバイオマス発電事業を始める王子グリーンエナジー江別(北海道江別市)に供給し、年間売上高2億4千万円を目指す。将来は東北地方のバイオマス発電所にも販売していく方針だ。