北海道が地盤の航空会社AIRDOは29日、斎藤貞夫社長(63)が退任し、後任に国土交通省OBで全日本空輸の総合安全推進室参与の谷寧久氏(63)が就く人事を固めた。同日午後に発表し、6月29日に開く株主総会後の取締役会で正式に決める。斎藤氏に続き資本業務提携先の全日空グループからトップを迎え連携を強化する狙いがあるとみられる。国交省OBが社長就任は4代連続。
AIRDOは2014年、訓練で不適切な操縦をした副操縦士を機長に昇格させるなどの不祥事で国交省から2度の処分を受けた。谷氏は国交省で航空局に在籍後、航空輸送技術研究センターの専務理事を務めるなど、航空行政や航空技術に関する知識が深く、安全体制の立て直しに当たる。