生体肝移植で患者の死亡が相次いだ神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)」は5日、再開した生体肝移植手術を受けた兵庫県西宮市の男性患者(63)が同日、死亡したと明らかにした。センターでの移植は9例目だった。
センターでは4月までに生体肝移植手術を受けた患者8人のうち4人が術後1カ月以内に死亡し、死者は今回で5人目。
男性はC型肝炎と肝硬変を発症後、2007年に肝臓がんと診断された。死亡問題が発覚したため4月22日の予定だった手術を延期していたが、「これ以上の延期は患者の体調や精神面で危険」と判断し、3日から4日にかけて実施した。関係者によると、男性は5日未明に死亡した。
センターによると、肝臓の提供者(ドナー)になった妻(64)は手術後に意識が回復し、入院している。
男性の遺族は代理人弁護士を通じて「結果は残念です。でも、本人も移植手術を受けられたことで生きる希望を持てました。一切の悔いはありません」とのコメントを出した。〔共同〕