【クンダサン=共同】マレーシア東部ボルネオ島のキナバル山で5日起きた地震で、山中で新たに9人の遺体が見つかった。身元や国籍は不明。死者は計11人となった。8人は消息不明となっている。不明者などの中に日本人1人が含まれている可能性があるとみて安否確認を急いでいる。地元当局者が6日の記者会見で明らかにした。
6日、マレーシア東部クンダサンで、地震の被災者救助について話し合う救助隊メンバー=AP
同山のあるキナバル公園の当局者によると、日本人は登山者名簿に29歳の男性と記入し、名前欄に「OKAZI(オカジ)」と書き込んでいた。
山頂付近では、広範囲で地滑りや落石が発生。不明の8人は転落したり負傷したりするなどして身動きが取れなくなり、自力で下山できなくなった可能性がある。
当局者は、5日から6日にかけて山中を捜索したが、8人を依然発見できていないとしている。
ほかの173人は麓の村クンダサンに下山。うち26人は落石などで負傷しており、骨折などの重傷者や昏睡(こんすい)状態の患者もいるという。