活発な梅雨前線の影響で大雨となった九州各地は11日、土砂崩れなどの被害が相次ぎ、長崎、熊本、鹿児島各県で一時、計約38万5千人に避難指示や避難勧告が出た。これまでの雨で地盤が緩んでおり、気象庁は、引き続き土砂災害に警戒するよう呼び掛けた。
熊本県によると、住宅3棟が一部損壊し、67棟が床上浸水した。同県宇城市で一時、連絡が取れなかった2人はいずれも無事が確認された。長崎県南島原市では土石流が発生。国土交通省によると、砂防ダムに4万立方メートルの土砂がたまったという。けが人はいない。
熊本県苓北町は一時約4700人に避難指示を出し、熊本、長崎、鹿児島各県の17市町村が一時、計約38万人に避難勧告を出した。
気象庁によると、長崎県・雲仙岳で1時間に73.5ミリ、熊本県甲佐町で同68.0ミリの非常に激しい雨を観測した。〔共同〕