熊本県人吉市で2014年、県立高校3年の女子生徒(当時17)を殺害したとして殺人罪などに問われた住所不定、無職、赤石弥(わたる)被告(48)の裁判員裁判で、熊本地裁(溝国禎久裁判長)は12日、懲役18年(求刑懲役23年)の判決を言い渡した。
判決によると、昨年5月4日午後0時15分ごろ、人吉市の高塚山山中で、女子生徒の首を背後から絞め、窒息死させた。
判決理由で溝国裁判長は「綿密な計画を立てて山中に誘い出し、睡眠薬を飲ませて首を絞めた。非常に危険かつ悪質で、殺意の強さは明らか」と指摘した。
公判で弁護側は「精神疾患の影響で、殺害を思いとどまる能力が欠けていた。刑事責任能力は限定的だ」と主張したが、判決は「遺体を隠そうとするなど、冷静に行動した。完全責任能力が認められる」と退けた。〔共同〕