千葉県柏市で昨年3月、2人が死傷した連続殺傷事件で、強盗殺人や強盗致傷などの罪に問われた竹井聖寿被告(25)の裁判員裁判で、千葉地裁は12日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
小森田恵樹裁判長は判決理由で「強固な殺意があり残虐で執拗。遺族の悲しみは計り知れない」と指摘した。
判決によると、昨年3月3日夜、柏市の路上で会社員、池間博也さん(当時31)のバッグを奪って刺殺。自転車の男性の手をナイフで切り、別の男性2人から財布や車を奪うなどした。
竹井被告は公判で「社会に復讐(ふくしゅう)したかった。(奪った金で)拳銃を買いハイジャックをしてスカイツリーに突っ込もうと思っていた」と動機を説明したが、判決は生活費を得るためと認定した。
弁護側は統合失調症の影響で善悪の判断が減退していたと刑の減軽を求めたが、判決は「被告は統合失調症には罹患(りかん)していなかった」と判断、犯行への影響を否定した。
弁護人によると、竹井被告は控訴する意向を示しているという。〔共同〕