黄檗(おうばく)宗の関連施設の建設保証金名目で3億円をだまし取ったり、建て替え計画に伴う融資を焦げ付かせたりしたとして、詐欺と背任などの罪に問われた黄檗宗「安城寺」(松山市)住職の片井徳久被告(57)の判決が7日、大阪地裁であった。香川徹也裁判長は「社会的地位を悪用した」と述べ、懲役6年(求刑懲役7年6カ月)を言い渡した。
判決によると、片井被告は自称檀家(だんか)総代(42)=同罪で公判中=と共謀し、2013年、関連施設の改修工事の保証金名目で石川県内の建設会社社長から3億円を詐取。12~14年には安城寺の建て替え計画をめぐり、大阪市の不動産会社からの融資1億5千万円を焦げ付かせ、担保だった寺の土地建物の移転登記を阻んで同社に損害を与えた。(畑宗太郎)