日本産科婦人科学会は20日、望んでも妊娠できない期間が2年としていた不妊症の定義を「1年」に変更する方針を決めた。国際標準に合わせるという。
卵巣や精巣の異常などで治療が必要な場合は期間を問わない。学会員の産婦人科医らに意見を募り、8月の理事会で正式決定する。
学会倫理委員長の苛原稔・徳島大教授によると、現状でも1年間妊娠しなかった場合に医療機関を受診し治療に入るケースが多い。晩婚化や女性のキャリア志向などで妊娠を望む年齢が上昇するなか、定義を変更することで「より早期に適切な不妊治療の受診につながることが期待できる」と話した。
学会では従来、不妊症に関して妊娠が成立しない期間を「1年から3年までの諸説があるが、2年というのが一般的」としていた。〔共同〕