地方公務員の遺族補償年金を巡り、受給資格で夫にのみ年齢制限の規定を設けているのは、法の下の平等を定めた憲法に違反するかどうかが争われた訴訟で、遺族側は29日、規定を「合憲」とした19日の大阪高裁判決を不服として上告した。

2013年11月の一審・大阪地裁判決は規定を「配偶者の性別で受給権の有無を分けるような差別的な取り扱いは合理性がない」として「違憲」と判断。しかし、大阪高裁は「不当な差別的取り扱いとは言えない」として、地方公務員災害補償基金（東京）の不支給処分の取り消しを求めた遺族側の訴えを退けた。