オリンパスの粉飾決算事件で、旧経営陣に損失隠しを指南したなどとして、金融商品取引法違反（有価証券報告書の虚偽記載）罪などに問われた元投資顧問会社社長、横尾宣政被告（61）ら３人の判決公判が１日、東京地裁であった。芦沢政治裁判長は同被告に懲役４年、罰金１千万円（求刑懲役６年、罰金1200万円）を言い渡した。

元会社役員、羽田拓被告（52）は懲役３年、罰金600万円（求刑懲役５年、罰金800万円）、小野裕史被告（53）は懲役２年、執行猶予４年、罰金400万円（同懲役３年、罰金600万円）だった。３人には、約８億8300万円の追徴金も課した。

判決によると、横尾被告らはオリンパスの旧経営陣らの指示を受け、2007年と08年、連結純資産を水増しした有価証券報告書の提出をほう助した。同被告らは無罪を主張していた。

オリンパスの粉飾決算事件では計７人が起訴された。前会長ら旧経営陣３人は執行猶予付きの有罪判決がすでに確定。関与したとして起訴された元証券会社取締役は一審で有罪判決を受け、控訴している。