6日の東京外国為替市場で円相場は続伸した。17時時点では1ドル=122円62~64銭近辺と、前週末3日の17時時点と比べて53銭の円高・ドル安水準で推移している。
朝方から円買い・ドル売りが先行した。ギリシャの債務問題を巡る先行き不透明感から投資家のリスク回避姿勢が強まった。日経平均株価やアジアの株式相場が軟調に推移すると、投資家心理が一段と悪化し円買い・ドル売りが進んだ。14時すぎには一時122円19銭近辺と6月30日以来、およそ1週間ぶりの円高・ドル安水準を付けた。
ただ、夕方にかけて円は上値の重い展開となった。ギリシャのバルファキス財務相が辞任すると一部報道で伝わると、ユーロ買い・円売りが出て円は伸び悩んだ。日本の個人投資家にはドルの先高観が根強いといい「ドルの割安感を意識した円売り・ドル買いが出て円の上値を抑えた」(FX会社)との指摘もあった。
9~17時での円の安値は122円71銭で、値幅(高値と安値の差)は52銭程度だった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反発した。17時時点では1ユーロ=135円88銭~91銭近辺と同83銭の円高・ユーロ安水準で推移した。ギリシャ情勢を巡る先行き不透明感からユーロが主要通貨に対して下落した。日本時間午後、ギリシャの財務相が辞任する方向と一部報道で伝わるとユーロが買い戻される場面があった。
ユーロは対ドルで反落した。17時時点では1ユーロ=1.1080~83ドル近辺と同0.0021ドルのユーロ安・ドル高水準で推移した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕