【NQNニューヨーク=岩切清司】24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に5日続落した。終値は前週末比588ドル40セント(3.6%)安の1万5871ドル35セントとなり、2014年2月10日以来ほぼ1年半ぶりの安値を付けた。日中欧で株式相場が急落した流れが米市場に及んだ。下げ幅が1000ドルを上回る場面もあった。中国に端を発する世界市場と景気への先行き不安感が投資家心理の萎縮に拍車をかけた。
1日の下げ幅としては11年8月8日以来、約4年ぶりの大きさ。当時は米政府債務の上限問題を巡って格付け/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE3EBE0E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX会社が米国債/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EAE5E1E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXを格下げし、株価が大きく下げた。きょうまでの5日間の下げ幅の合計は1673ドルに達した。
24日は8%強下げた中国・上海株を筆頭に日欧でも主な株価指数が5%前後の下落となった。米国外の投資家から売り注文が出ると、取引開始直後にダウ平均は急落し下げ幅を1089ドルまで広げた。
その後は押し目買いの好機とみた米国の投資家が主力株に買いを入れると下げ幅を縮小。一時は13%安まで下げたアップル株も上げに転じる場面があった。ダウ平均は下げ幅を100ドル程度まで縮めた。
だが、景気指標など新規の買い材料には乏しく買いが一巡すると午後には再び売りが優勢となった。
相場の乱高下を反映する格好で、株式相場の予想変動率を示す変動性指数(VIX、通称・恐怖指数)は取引時間中に53を上回り、金融危機が深刻化していた2009年1月下旬以来の水準を付けた。
ハイテク株比率の高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数も5日続落した。同179.791ポイント(3.8%)安の4526.248となり、14年10月27日以来の水準に下落した。多くの機関投資家が運用の参考指標とするS&P500種株価指数も同77.68ポイント(3.9%)安の1893.21となり14年10月17日以来の安値を付けた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が下落。「エネルギー」や「金融」、「素材」の下げが目立った。売買高は膨らみニューヨーク証券取引所(NYSE)は約16億6000万株(速報値)、ナスダック市場は約30億7000万株(同)だった。
ダウ平均の採用銘柄はは30すべてが下落した。金融のJPモルガン・チェースや医療保険のユナイテッドヘルス・グループ、通信機器のシスコシステムズ、マクドナルドの下げが目立った。原油先物相場が一時、6年半ぶり安値を付けたこともあり、石油のシェブロンやエクソンモービルも売られた。
証券会社が投資判断を引き上げたものの、地合い悪化からナイキも下落した。電力大手サザンカンパニーが安い。天然ガス供給大手AGLリソーシズの買収を発表し、財務負担が嫌気された。AGLは買収価格にさや寄せする格好で急伸した。