埼玉県熊谷市で計6人が殺害された事件で、関与を疑われているペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン容疑者(30)=住居侵入容疑で逮捕状=が16日に身柄を確保された際、包丁2本を所持していたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。
県警は包丁を押収し、事件現場の住宅から盗んだ可能性もあるとみて入手経路を捜査。刃物には血液が付着しており、刃体の形状が遺体の傷と一致するか照合作業を進めている。
県警によると、ナカダ容疑者は、最初に起きた夫婦殺害事件前日の13日昼、熊谷市内で不審者として通報され、熊谷署で話を聴かれた際に刃物を持っていなかった。同日夕にナカダ容疑者とみられる外国人に話しかけられた住民も「凶器になるようなものはなかった」と証言している。
ナカダ容疑者は16日夕、死亡した加藤美和子さん(41)ら母娘3人の自宅で捜査員に見つかった。自分の腕を切るなどし、2階の窓から包丁を投げ捨てた後に転落。頭を強く打って意識不明となった。
一方、14日に刺殺された無職、田崎稔さん(55)夫婦の自宅現場で見つかった血の文字は、アルファベットのようなもの数文字で壁に書かれていたことも県警への取材で判明。上からぬぐったような痕跡もあった。
〔共同〕