【ワシントン=芦塚智子】米国防総省のクック報道官は29日の記者会見で、カーター国防長官が同省幹部に対し、シリアでの衝突を回避するための対話をロシア側と始めるよう指示したと発表した。米ロ両政府は28日の首脳会談で、シリア情勢を巡り両国軍の間の対話を推進することで一致していた。
クック氏は「米国とロシアは、シリアの過激派組織『イスラム国』(IS)と戦う共通の利益がある」と説明。対話の目的について「同盟国の空爆が将来のロシアの軍事活動によって妨げられないようにするとともに、搭乗員の安全を確保し、誤った判断や誤算を招かないことだ」と述べた。対話の開始時期など詳細は明言しなかった。