将棋のトップ棋士にコンピューターが勝つことを目指して2010年に始まった対局プロジェクトについて、情報処理学会は11日、「事実上の目標を達成した」として、終了を宣言した。
学会は複数のタイトルを数年にわたって保持したトップ棋士との公式対戦を想定したが、実現しなかった。10年には複数の対局ソフトを組み合わせたシステムが当時の清水市代女流王将に勝利。学会は「(実力が)トップ棋士に追い付いてきており、たくさん対局すると統計的に勝ち越す可能性が高い」と分析する。
プロ棋士とコンピューターの対戦の場は、ソフトの弱点を突いた人間の勝利が話題となった「電王戦」など他にもある。機械と人間の戦いはまだ続きそうだ。〔共同〕