オリンパスの粉飾決算事件で、東京地検特捜部は23日、旧経営陣の損失隠しの方法を指南したとして、米国の証券会社の佐川肇元経営者(68)を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などのほう助罪で在宅起訴した。
起訴状によると、佐川被告は元証券会社取締役、中川昭夫被告(65)=一審有罪、控訴中=と共同で、オリンパスの企業買収に伴うのれん代を架空計上するなどし、純資産を2007年3月期と08年3月期にそれぞれ約1100億円、09年3月期に約480億円、10年3月期に約450億円、水増しして計上するのをほう助したとされる。
佐川被告は活動拠点だった米国から帰国し、特捜部が証券取引等監視委員会と共に捜査を進めてきた。オリンパスの粉飾決算事件では、元会長ら旧経営陣3人について、執行猶予付きの有罪判決が確定している。