【フランクフルト=加藤貴行】独製薬大手のベーリンガーインゲルハイムは6日、創業一族のフベルトゥス・フォン・バウムバッハ取締役(48)が来年7月1日付で社長に就く人事を決めたと発表した。創業一族が社長に就くのは1991年以来、25年ぶり。同社は世界最大の非上場の製薬企業として知られる。
フォン・バウムバッハ氏は創業者アルベルト・ベーリンガー氏のひ孫にあたり、2009年から取締役に就いていた。アンドレアス・バーナー社長(62)は、ドイツの一般的な企業の監査役会に準じる株主会の委員に就く。
米調査会社IMSヘルスによると、ベーリンガーの14年の売上高(ドル換算)は176億5千万ドル(約2兆1700億円)で業界15位に位置する。日本でも医療用医薬品を手がけ、傘下に一般用医薬品(大衆薬)大手のエスエス製薬を持つ。