【NQNニューヨーク=内山佑輔】9日のニューヨーク外国為替市場で円相場は6日続落した。終値は前週末比5銭円安・ドル高の1ドル=123円15~25銭だった。米国での年内の利上げ観測が強まる中、円売り・ドル買いが引き続き優勢だった。ただ、円相場の下げは長引いており下値は限られた。
前週末に発表された10月の米雇用統計の結果が市場予想を大幅に上回ったのを経て、市場では米連邦準備理事会(FRB)による12月の利上げを見込む声が急速に高まっている。利上げ観測の高まりを受けたドル買いを受け、朝方には一時1ドル=123円57銭と8月20日以来約2カ月半ぶりの安値水準をつけた。
ただ、前週末からの急速な円売り・ドル買いの反動から円買いが優勢になる場面もあった。同日の米株式市場でダウ工業株30種平均が大きく下げたことも低リスクとされる円を買う動きにつながり、円相場は1ドル=122円台に上げる場面もあった。
円の高値は1ドル=122円97銭だった。
円は対ユーロで反落した。終値は前週末比5銭円安・ユーロ高の1ユーロ=132円40~50銭だった。対ドルでのユーロ買いが対円に及んだ。
ユーロは対ドルで反発した。終値は前週末比0.0015ドル高い1ユーロ=1.0750~60ドルだった。前週末に約半年ぶりの安値となる1.0705ドルまで一時下げた反動から、ユーロ買い・ドル売りが入りやすかった。
ユーロの高値は1.0782ドル、安値は1.0726ドルだった。