中国航天科技集団上海航天技術研究院が開発のリード役を担う商業中型液体燃料キャリアロケットが、第22回中国国際工業博覧会で初公開され、広く注目を集めた。新華社が伝えた。
新たに開発した同ロケットの全長は約59メートル、離陸推力は約500トン、離陸重量は約430トン。1段目と2段目はいずれも無毒・無汚染の液体酸素/ケロシン推進剤を採用し、カウリングは3.35−5メートルの異なる直径に適応できる。
同ロケットは中国の次世代キャリアロケットの開発成功を踏まえた上で、成熟した技術を十分に継承し、モジュール化・組合せ化・シリーズ化の設計を採用した。数の異なる汎用ブースターを組み合せ、商業打ち上げの異なるニッチな市場に適応するロケットシリーズを形成した。低中高の異なる軌道、異なるペイロードの需要をカバーし、中国の内陸部と沿岸部の各大型発射場に適応している。
中国で初めて応用される十数の先進技術により、同ロケットは構造の軽量化、効果の向上及び設計の最適化を実現した。「運搬効率が高く、経済性が優れており、自主的かつスマートで、試験と打ち上げがスムーズ」といった特長を持つ。同時にホールドダウン・リリース、「スマート」健康診断システム、オンライン軌跡計画などの新技術の採用により、打ち上げ任務の安全性と信頼性を保障できる。
同ロケットは第14次五カ年計画期間(2021−25年)に、時期を見計らい初めて打ち上げられる。ロケットは主に国内外の商業衛星とペイロードの打ち上げ市場を対象とし、より経済的、効率的、便利でスムーズな打ち上げサービス・サポートを提供し、産業のけん引効果を形成する。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年9月18日