【NQNニューヨーク=古江敦子】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発した。終値は前日比27ドル73セント(0.2%)高の1万7758ドル21セントだった。新たな取引材料に欠くなか、取引終了にかけて目先の戻りを見込んだ買いが優勢となった。原油先物相場の上げで石油株が買われたことも相場を支えた。
ダウ平均は前日に179ドル安と大幅に下げた後とあって、押し目買いが入りやすかった。米住宅建設大手のDRホートンが発表した2015年7~9月期の決算は増収増益となった。住宅関連銘柄に買いが広がり、投資家心理が強気に傾いた面もあった。
もっとも、ダウ平均は下げる場面もあった。米連邦準備理事会(FRB)による年内の利上げ観測が引き続き相場の重荷となった。10日発表された中国の物価指標が低位にとどまり、世界景気の減速が改めて意識されたことも米株式の売りにつながった。
ハイテク比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は続落し、前日比12.058ポイント(0.2%)安の5083.244で終えた。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「一般消費財/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE6E4EAE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX・サービス」や「ヘルスケア」「公益事業」などの7業種が上昇した。一方で「IT(情報技術)」や「素材」は下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億4000万株(速報値)、ナスダック市場は約18億4000万株(同)だった。
個別銘柄では、増配を発表した外食のマクドナルドが上昇した。クレジットカードのビザや医療保険のユナイテッドヘルス・グループ、石油のシェブロンなどが上げた。