【NQNニューヨーク=内山佑輔】10日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は5営業日ぶりに小幅反発した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の12月物は前日比0.34ドル高の1バレル44.21ドルで取引を終えた。
国際エネルギー機関(IEA)は10日発表した2015年の世界エネルギー見通しで、開発投資の落ち込みにより中長期的には供給が不足する可能性を指摘した。20年ごろにも需給が均衡し、原油価格は80ドルに向かうと予測。先物には将来的な需給の改善を期待した買いが入った。前日までに4ドル強下げていたことも買い戻しを誘った。
ただ、IEAも目先は供給過剰の状態が続くとみている。需給の緩みへの警戒は根強く、上値を追う動きは限られた。
ガソリンは3営業日ぶりに反落したが、ヒーティングオイルは反発した。
ニューヨーク金先物相場は小幅に続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比0.4ドル高の1トロイオンス1088.5ドルで終えた。下落基調が長引いたため、割安とみた買いが入った。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)の年内利上げを警戒した売りが上値を抑えた。
銀は7日続落し、プラチナは9日続落した。