東京都八王子市は2017年度以降に移転を計画している八王子医療刑務所(同市子安町、面積約5.3ヘクタール)の用地を取得し、「歴史・郷土ミュージアム」など新たなにぎわい拠点を建設する基本方針を決めた。16年度から具体的な施設内容などについて検討を始める。八王子駅南口地区の核と市が位置づけていた同用地の活用計画が大きく動き出しそうだ。
市の素案によると、移転後の用地を「新たな集いの拠点」と定義。導入施設として(1)「歴史・郷土ミュージアム」(2)学び・交流・集いを促進する「憩いライブラリー」(3)防災機能を持った公園――などを想定している。
ミュージアムは現在の郷土資料館が老朽化しているため機能移転を計画している。「ライブラリー」は具体的な機能は今後詰めるが、自宅や職場と異なる第3の居場所空間として最近注目される「サードプレイス」のコンセプトを打ち出した。
市は12月から市民の意見を聞く手続きを経て、今年度中に基本計画をまとめる。来年度以降、施設計画の検討に着手し、用地取得について財務省と協議を進める考えだ。