仕手集団の元代表による金融商品取引法違反事件で、東京地検特捜部は25日、保有株の価格つり上げを狙ってインターネットのサイトに虚偽の情報を書き込んだなどとして、元代表の加藤●(日の下に高)容疑者(74)と長男の大阪大大学院助教、恭容疑者(37)を同法違反(風説の流布、偽計)の罪で追起訴した。
起訴状によると、2011年11月~12年5月、当時大証1部上場だった化学メーカー「新日本理化」や東証1部上場の商社「明和産業」について、サイトのコラムに「大相場になる雲行き」などと根拠のない書き込みをし、両社の株式を高値で売却したなどとされる。
特捜部によると、両社の株式の売却益は約22億円に上るという。
一方、同部は金商法違反(相場操縦)容疑で逮捕され処分保留となっていた加藤被告の妻(75)は不起訴処分(起訴猶予)とした。