高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)の運転主体である日本原子力研究開発機構には技術的能力がなく、重大事故の危険性が高いとして、もんじゅ周辺の住民ら100人余りが26日までに、国に設置許可の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。
原子力規制委員会は11月「安全に運転する資質がない」として、同機構以外の運転主体を見つけるよう馳浩文部科学相に勧告。見つけられなければ在り方を抜本的に見直すよう求めている。
訴状では、もんじゅは多額の予算をかけながら、ほとんど発電していないと指摘。1995年のナトリウム漏れなど事故が後を絶たず、代わりの運転主体は見当たらないとし、規制委が設置許可を取り消すしかないと主張している。
規制委の事務局である原子力規制庁は「訴状が届いておらず、コメントは控える」とした。〔共同〕