【NQNニューヨーク=内山佑輔】31日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反発した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の2016年2月物は前日比0.44ドル高の1バレル37.04ドルで取引を終えた。悪天候による石油パイプラインの閉鎖や原油生産設備の稼働数が減り、需給が引き締まるとの見方が強まった。
最近の記録的な大雨による洪水で、米国中西部などでは操業停止に追い込まれる石油パイプラインが出始めている。原油の供給に支障をきたすとの思惑が先物の買いを誘った。
米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが午後に公表した週間の調査では、米国の原油生産に使う掘削設備(リグ)の稼働数が小幅ながら2週連続で減少した。需給が改善するとの期待も原油相場を支えた。
ただ、世界的な供給過剰を背景に中長期的な需給の緩みに対する警戒感は根強い。取引終了にかけて利益確定を目的とした売りが出て伸び悩んだ。
ガソリンとヒーティングオイルはともに反発した。
ニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに小幅反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である16年2月物は前日比0.4ドル高の1トロイオンス1060.2ドルで終えた。米株式相場が下落するなか、安全資産とされる金には買いが優勢だった。
銀は続落したが、プラチナは大幅反発した。