【サンパウロ=宮本英威】ブラジル国営石油会社ペトロブラスは12日、2015~19年の投資計画を下方修正すると発表した。15年6月に発表した従来計画の1303億ドル(約15兆2千億円)から984億ドルに引き下げた。原油安に加え、有力政治家への不正献金疑惑の舞台となったことで財務基盤が悪化。投資を抑え、債務削減を優先する。
16年の投資額は6月時点に予定していた270億ドルから200億ドルに減らす。同社はブラジル国内での原油・天然ガスの生産量を20年に日量280万バレル(石油換算)にする目標を掲げていたが、今回の投資圧縮で同270万バレルに引き下げた。16年は同214万バレルになるとの見通を示した。
15~19年の新たな投資額の内訳は探査・生産が全体の81%(800億ドル)。精製・流通が11%、ガス・エネルギーに6%を振り分ける。