【シカゴ=野毛洋子】米農務省は12日発表した1月の穀物需給でのトウモロコシの期末(16年8月末)在庫推定を前月比1700万ブッシェル増の18億200万ブッシェルに引き上げた。アナリストの予想平均(ロイター通信集計)17億8500万ブッシェルを上回った。生産および輸出見通しをそれぞれ下方修正した。同在庫は10年ぶりの高水準にある。
小麦の期末(16年5月末)在庫も9億4100万ブッシェルと前月比3000万ブッシェル増に引き上げた。種子や飼料向け需要減を見込んだ。大豆の期末(16年8月末)在庫は4億4000万ブッシェルと同2500万ブッシェル減に引き下げた。生産減見通しを反映した。
市場には、トウモロコシと小麦の世界の期末在庫が過去最高水準にあるため「穀物相場の基調の弱さを確認する内容になった」(米穀物アナリスト)との声が聞かれた。