日本百貨店協会が18日発表した2015年12月の全国百貨店売上高は7098億円(全店ベース)だった。既存店ベースでは前年同月比0.1%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回った。前月に引き続き暖冬の影響でコートなどの防寒衣料が伸び悩んだが、好調だった年末商戦が補った。
雑貨が8.0%増と9カ月連続で増加したのに加え、食料品が0.4%増と2カ月ぶりにプラスに転じるなど主要5品目中4品目が伸びた。ただ、主力の衣料品が5.2%減と振るわなかったため、全体では小幅プラスにとどまった。
訪日客向けの免税売上高は前年同月と比べて38.2%増の177億円だった。免税手続きカウンターの来店国・地域別順位は1位が中国、2位が香港、3位が台湾、4位が韓国だった。
12月の東京地区の百貨店売上高は全店ベースで1834億円だった。既存店ベースでは2.2%増と9カ月連続で前年を上回った。食料品や身の回り品など主要5品目のうち4品目がプラスとなったほか、衣料品も薄手のジャケットなどが好調で3.6%減と前月から減少幅を縮めた。
併せて発表した15年の全国百貨店売上高は、全店ベースで6兆1742億円だった。既存店ベースでは前年比0.2%減と4年ぶりに前年割れした。地方店全体で苦戦が続いていることや、11~12月の衣料品の不振が重荷となった。
足元の16年1月の全国売上高は14日時点では前年並みで推移している。年始の休日が前年より1日少なかったものの、クリアランスセールや福袋などの好調が寄与しているという。〔日経QUICKニュース(NQN)〕