医療機関の診療報酬請求権を買い取り「レセプト債」と呼ぶ債券を発行したファンドや運営会社が破綻した問題で、債券を販売したアーツ証券（東京・中央）は１日、東京地裁に破産手続き開始を申し立て、保全管理命令を受けたと発表した。負債総額は約59億円。

アーツ証券はファンドの債務超過を顧客へ説明せずに債券販売を続けたなどとして、金融庁から先月29日に金融商品取引業の登録取り消しの行政処分を受けていた。証券各社でつくる日本投資者保護基金は同証券に対する監査で、顧客の預かり資産などの管理状況を調べている。