ブラジルの連邦下院議会から弾劾(だんがい)賛成の決議を受けたルセフ大統領は18日、首都ブラジリアで記者会見し、「下院の決議はあまりに不当で憤りを覚える」と語った。弾劾請求は上院でも可決の見通しだが、「私は負けない。戦い続ける」と述べ、辞任の考えはないと表明。改めて徹底抗戦の構えを明確に示した。
ルセフ氏は政府会計の粉飾に関わったとされ、下院の採決では弾劾に賛成した議員が3分の2を超えた。ルセフ氏は終始落ち着いた様子で会見に臨み、粉飾会計について「これまでの大統領もやってきたことだ」と指摘。「当時は違法な行為とは見なされなかったのに、私にだけは違う扱いがなされている」と反発した。(サンパウロ=田村剛)