イスラエルの軍事裁判所は18日、負傷したパレスチナ人の容疑者の頭部を銃で撃って死なせたとして、軍の兵士を故殺(謀略のない殺人)の罪で起訴した。地元メディアなどが報じた。
容疑者の男性は3月24日、ヨルダン川西岸ヘブロンで兵士を襲撃した際に負傷し、無抵抗の状態で頭部を撃たれて死亡した。この様子をとらえた映像を人権団体が公表し、パレスチナ側が反発。イスラエル側でも国防相らが問題を認める一方、右派系の政治家らが擁護するなど大きな議論となった。
昨年10月以降、エルサレムやヨルダン川西岸などでパレスチナ人がイスラエル人を襲撃したり、イスラエル当局と衝突したりする事件が相次ぎ、死者は双方で200人を超えている。(エルサレム=渡辺丘)