「うつくしいひと」
熊本出身の行定勲監督が19日、東京都内で記者の取材に応じ、昨年10月に地元熊本で撮影した40分の映画「うつくしいひと」を「チャリティー上映などで復興に役立てたい」と話した。
行定勲監督、故郷で被災「悠然たる熊本、取り戻したい」
行定監督は地元ラジオ局のレギュラー番組に生出演するために、前震のあった翌日15日に熊本市入り。16日未明の本震に遭遇した。
「一晩ホテルのロビーで過ごしました。南阿蘇村の実家は居間の大きなガラス3枚が割れていた。東京にいる今も、建物がミシッといっただけで身構えてしまう」と恐怖を語った。
「うつくしいひと」は、熊本の良さを広く知ってもらおうと行定監督が、関係自治体などと製作委員会を立ち上げ、政治学者の姜尚中や俳優の橋本愛、高良健吾、石田えりら熊本出身者が出演。熊本県と熊本朝日放送の協力で製作された。
主人公は女子大生の透子(橋本)。アルバイト先の書店で謎めいた中年の男性(姜)に出会う。その頃、透子は自分の母(石田)を怪しい男がつけ回しているとの情報を得る。透子は私立探偵(高良)とともに母を守ろうとするが……。