一連の地震で被災した熊本県益城町や熊本市など複数の自治体が23日、支援物資の受け入れを一時中断すると発表した。保管場所が足りないことなどを理由として挙げている。
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南阿蘇村は23日から物資の受け入れを一時中断した。支援物資相談窓口の担当者は「今のところ足りている状況」といい、直接持ち込まれた場合は受け入れているが、電話での申し出には断ったという。
約100人が避難する南阿蘇村の南阿蘇西小学校体育館にいた女性は「物資は十分ある。あまりに多すぎてもったいない」と話した。水やカップラーメン、生理用品などが入った段ボールが山積みになっている。
村に寄せられた物資が集まる旧久木野中体育館には、食品や水、紙おむつなどがうずたかく積まれている。物資は20日ごろから急に増えたといい、自衛隊員や他の自治体職員ら約100人が整理にあたった。村職員は「とてもありがたいことだが、これ以上置く場所がない」。避難所生活は長期化する見通しで、避難所から要望があれば食料や日用品などの受け入れを再開するという。
熊本市も23日、受け入れ中断を決めた。21日に引き続き2度目。受け入れ場所に支援物資が大量に集まり、トラックの積み荷下ろしに人手を取られ、避難所に届けられないためだという。
益城町も23日、受け入れを一時中断した。町職員は「全国の皆さんの善意はすごい。賞味期限もあり、無駄にしたくない。もう少し待ってくださいということになった」と話した。