成田空港に帰国して取材に応じた高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)
バドミントン女子ダブルスでリオデジャネイロ五輪代表を確実にしている高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)が2日、日本勢として同種目を初めて制したアジア選手権(中国・武漢)から成田空港に帰国した。同便で帰国した福万(ふくまん)尚子、与猶(よなお)くるみ(再春館製薬所)組は決勝で高橋、松友組に敗れたため、リオ五輪への道が断たれた。決勝で福万、与猶組が勝てば、日本は2組を五輪へ送り込むことができたが、真剣勝負でその可能性は消えた。
リオ五輪出場は国際大会の成績をポイント化した世界ランキングで決まる。アジア選手権は五輪出場権がかかる最後の大会だった。16組が出場できるダブルスは8位までに2組以上が入った国・地域に2組までの出場枠が与えられる。高橋、松友組はこの大会を終えた時点で1位へ浮上することが確実。9位の福万、与猶組はアジア選手権で優勝すれば8位の韓国ペアを逆転できた。
成田空港で取材に応じた高橋は、中国の記者から「なぜ、わざと負けなかったのか」と問われたことを明かし、「複雑でしたが、自分たちのやるべきことをやった。無気力な試合をしたら、相手にも失礼になる」と話した。松友は「私たちは五輪の金メダルのために戦っている。誰にも負けるわけにはいかないし、それがスポーツマンシップ」と話した。
■フェアプレーに救われた
日本ペア同士の決勝で、福万・与猶に勝たせれば、日本はリオ五輪に2組を送り込めた。日本が五輪でメダルを狙う上では、2組出場させた方が確率は高くなる。先につながる経験も2組出場した方が多く得られるはずだ。
それをしていいのか。するべきなのか。そうするとしたら、どういう方法があるのか。