東京・羽田空港の格納庫使用をめぐる贈収賄事件で、贈賄と詐欺の罪に問われた航空機整備会社の元社長・伊集院実被告（６２）に対し、東京地裁は４日、懲役７年（求刑懲役１０年）の判決を言い渡した。斉藤啓昭裁判官は「動機は身勝手で、航空行政の公正に対する信頼を害した結果は重大だ」と非難した。

判決によると、伊集院被告は２０１３～１４年、国土交通省航空局の元職員の男（４０）＝懲戒免職、収賄罪で有罪確定＝に対し、格納庫の使用許可をめぐって便宜を図ってもらった見返りに、計約３５０万円を渡したほか、米国への旅行代約９０万円も肩代わりした。また、０８年には土木建築会社（東京都）の財務担当役員から株式買い付け資金の名目で現金と小切手計約２億円相当をだまし取った。