公立陶生病院=愛知県瀬戸市西追分町
医薬品の臨床試験(治験)の補助業務を発注する見返りに親族の口座に現金約90万円を振り込ませたとして、愛知県警は28日、公立陶生病院(愛知県瀬戸市)の呼吸器・アレルギー疾患内科部長、谷口博之容疑者(63)=愛知県日進市藤塚3丁目=を第三者供賄の疑いで逮捕し、発表した。容疑を否認しているという。
また、県警は同日、賄賂を振り込んだとして、治験補助業者のASOCIA(東京都千代田区)の実質経営者、小曽根秀明容疑者(53)=千葉県八千代市八千代台北10丁目=を贈賄の疑いで逮捕した。容疑を否認しているという。
捜査2課によると、谷口容疑者は治験補助業者を選ぶ責任者だった2014年10月~15年3月ごろ、小曽根容疑者からASOCIAに業務を発注するよう依頼を数回受けた。15年3月から9月までの間、小曽根容疑者に自分の義理の娘(30)を同社に雇用させ、娘の口座に給与名目で現金約90万円を振り込ませた疑いがある。
同社は15年1月以降、随意契約で陶生病院から業務を受注するようになったという。また、娘は同社での勤務実態がなく、15年10月1日付で退職したという。県警は娘の雇用と給与名目での振り込みが、受注の見返りだったとみている。
陶生病院は、県内の瀬戸市、尾…