原爆死没者慰霊碑の前には、海外からの観光客も多く訪れていた=11日午前9時20分、広島市中区、青山芳久撮影
米国のオバマ大統領の広島訪問決定から一夜明けた11日。評価や注文の声は被爆地にとどまらず、核実験や空襲の被害を受けた人たちからも上がった。
特集:オバマ米大統領、広島へ
特集:核といのちを考える
■「原爆の被害知って」
平和記念公園(広島市中区)にある原爆死没者慰霊碑の前で祈る男性がいた。出張で広島に来ている会社員の内浜大輔さん(37)=東京都品川区。「過去からの清算ができるとともに、核廃絶の未来に向かって進んでいける」。オバマ大統領の広島訪問を評価した。
内浜さんの父は0歳のときに長崎で被爆した。広島は初めて来たといい、「オバマさんにも、一般の多くの人たちにもこの場所を訪れてほしい。原爆の被害を知ってもらえたら、平和につながっていくのでは」と話した。
大学をめざして予備校に通う辰重(たつしげ)航平さん(19)=広島市安佐南区=は「広島平和記念資料館で資料をじっくり見れば、原爆の悲惨さが伝わると思う」と話した。謝罪については「米国内で批判もあるし、求めません」とし、こう続けた。「広島で原爆のむごさに触れ、核廃絶を世界に向けて訴えて」