伊勢志摩サミットの主会場となるホテル(後方)でのテロを想定して行われた災害対応訓練=11日午後、三重県志摩市、吉本美奈子撮影
主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、主会場の志摩観光ホテル「ザ ベイスイート」(三重県志摩市)で11日、テロに備えた訓練があった。三重、愛知、東京、京都4都府県内の計七つの消防本部から約90人が参加し、消火やけが人の救助の手順を確認した。
ホテル4階のレストランでの爆発で火災が発生。併せて不審者が毒ガスのスプレーを噴射して首脳の関係者らがけがをした、との想定。長さ40メートルのはしご車やヘリを動員して救助活動にあたった。また、化学物質を使ったテロに対応する「NBCテロ対策班」が、けが人の衣服などについた有毒物質の除染にあたった。
総務省消防庁の佐々木敦朗長官(59)は「サミットまで万全の準備をして、テロの脅威に備えたい」と話した。サミットに向けては、開催の約1週間前から全国から800人以上の消防隊員が三重県入りし、テロや火災に備える。