国の重文の宇土櫓(やぐら)は大きな被害を受け続櫓や周りの堀は崩壊していた=11日午後2時30分、熊本市中央区、西畑志朗撮影
熊本地震で大きな被害を受けた熊本城(熊本市中央区)が11日、地震後初めて報道陣に公開された。
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多くの観光客が出入りしていた頰当(ほほあて)御門をくぐると、石垣や建物が大きく崩れていた。天守閣前の広場には、屋根から落ちた瓦が散らばっていた。最上部に据えられていたしゃちほこは、下の方の屋根に割れた状態で落ちていた。
13棟ある国の重要文化財では、宇土櫓(やぐら)の続(つづき)櫓や不開(あかずの)門が、元の姿が想像できないほどに壊れていた。北十八間櫓は完全に崩壊し、ブルーシートがかけられていた。
熊本城総合事務所の河田日出男所長は「石垣や建物が余震などで倒壊する恐れもあり、復旧の見込みや一般公開のめども立てられない」と話した。(西畑志朗)