■岡田克也・民進党代表
(16日の)月曜日の予算委員会で、中曽根(康弘)さんの答弁を取り上げたんですね。中曽根さんが総理の時代に、衆議院の本会議で「集団的自衛権の行使は、これは憲法違反です」という風に述べている。中曽根さんだけではなくて、歴代総理がそう言っているわけです。
それを安倍(晋三)さんは「いや、中曽根さんが言ったのは、限定のない集団的自衛権に関してのもので、限定した集団的自衛権の行使は違憲とは言っていない」と、こういう風に国会で述べられたんですね。
これはひどい話だと思うんです。ちゃんと中曽根さんは本会議で「したがって、憲法が認めているのは個別的自衛権だけです」と、はっきり言っているんです。「いや、限定してはいい」なんてどこにも言っていないわけです。
集団的自衛権の行使は憲法違反だというなら、限定があろうが、限定がなかろうが、憲法違反です。だからこそ個別的自衛権だけ認めている。中曽根さんも述べている。
それを勝手に、総理の過去の答弁を安倍さんが改ざんして、「これは限定した集団的自衛権を否定したものじゃないから、憲法違反じゃない」、こういう風に言ってしまっています。
わたしは本当に一国の総理が、過去の総理の答弁を勝手に変えてしまっていると、言い方は厳しいかもしれませんが、クーデターみたいなものだと思うんですね。(21日、愛媛県宇和島市で開かれた講演会で)