20日午後、ソウル市内の南北会談事務局で朝日新聞と韓国・東亜日報の共同インタビューに答える韓国の洪容杓統一相=東亜日報提供
韓国の洪容杓(ホンヨンピョ)統一相が6月初めに訪日する見通しになったと、複数の日韓関係筋が明らかにした。北朝鮮政策全般を指揮する統一相の訪日は、朴槿恵(パククネ)大統領の政権では初めてとなる。対北朝鮮政策について意見交換するため、日本の主要閣僚や専門家らと会う方向で調整しているという。
韓国側は、安倍晋三首相や岸田文雄外相らとの会談を希望している。朴政権は北朝鮮が非核化の意思や具体的な行動を示さない限り、対話はしない方針。北朝鮮に圧力をかけつつ、対話の窓口は閉ざさないとする安倍政権との間で、十分な意思疎通を図る考えだ。
北朝鮮は今月6~9日の朝鮮労働党大会を契機に、韓国に対して繰り返し、南北軍事当局間の協議を開催するよう要求している。韓国政府内には、北朝鮮による軍事挑発から時間が経過するに従い、対話を求める声が強くなり、制裁を基調とした国際的な協力が乱れかねないとの懸念がある。