女子48キロ級で優勝した須崎優衣=林敏行撮影
吉田沙保里(フリー)、伊調馨(ALSOK)が長年にわたって目立ってきたレスリング界で、10代の「東京五輪世代」が台頭してきた。5月末に東京であった全日本選抜選手権では、男女24階級のうち、10代選手が4人優勝し、6人が準優勝となった。
リオデジャネイロ五輪代表は出場しなかったこの大会。女子48キロ級を制したのは、東京・安部学院高2年で16歳の須崎優衣(JOCエリートアカデミー)だった。この大会で高校2年生が優勝したのは、リオ五輪代表の土性(どしょう)沙羅(至学館大)に次いで2人目だ。
決勝の相手は、昨年のアジア選手権覇者の入江ゆき(自衛隊)。昨年末の全日本選手権決勝では惨敗した。今回は残り1分までポイントで1点リードを許していたが、タックルなど攻撃を重ねて逆転勝ち。試合後は「悔しい思いを胸に練習してきて、勝つことができてうれしい」。うれしそうに金メダルを何度も眺める姿が印象的だった。