米国での主な銃乱射事件
米フロリダ州の乱射事件に使われた武器は、殺傷力が高いアサルトウェポン(突撃銃)と呼ばれるものだった。銃規制が進まないなか、過激派組織「イスラム国」(IS)に感化された「一匹おおかみ」型のテロが、再び起きた。
米国史上最悪の銃撃事件に フロリダ乱射、50人死亡
ロイター通信などによると、犯行に使われたとみられる突撃銃「AR15」は半自動ライフルで、全米で500万~1千万丁を民間人が手にしているという。米国で民間人が所有している銃の数は約3億丁で、先進国で突出している。
2012年には、コネティカット州の小学校で児童ら26人が殺害された乱射事件が発生。そこでも突撃銃の一種が使われた。この事件を受けて13年、オバマ政権は、銃購入者への身元調査の強化や突撃銃の規制を柱とする案を発表。規制法案が提出されたが、議会で野党共和党の協力が得られず否決された。
そんななか、昨年末に米カリフォルニア州サンバーナディノで14人が殺害された銃乱射事件が起き、ここでも突撃銃が使われた。
だが、憲法で保障されている銃所持の権利への規制には反対論が根強い。全米ライフル協会(NRA)といった有力な団体が規制に猛反対し、議会などに圧力をかけているのが現状だ。