29日のニューヨーク株式市場は、英国の欧州連合(EU)からの離脱決定の影響への懸念が和らいで買い戻しが入り、大企業で構成するダウ工業株平均は2日連続で200ドル以上値上がりした。終値は前日より284・96ドル(1・64%)高い1万7694・68ドルだった。
欧州株の流れを受け、このところ値を下げていた金融株など幅広い銘柄に買いが入った。この日発表された5月の個人消費の指標が堅調だったことなども安心感を広げた。
ハイテク株が中心のナスダック市場の総合指数は、前日より87・38ポイント(1・86%)高い、4779・25で取引を終えた。
29日の欧州株式市場では独仏などの主要株価指数は軒並み値上がりした。英国のFTSE100種平均株価指数は前日終値に比べて3・58%高い6360・06で取引を終え、国民投票が行われた23日の終値(6338・10)を上回る水準まで値を戻した。ポンド安が輸出を後押しするとの見方に加え、英中央銀行のイングランド銀行が景気刺激のために利下げに踏み切るとの観測も広がっているためだ。(ワシントン=五十嵐大介、ロンドン=寺西和男)